デンタルクリニック青木

関節リウマチの原因は歯周病?驚きの相関関係

関節リウマチの原因は歯周病?驚きの相関関係

関節リウマチの原因は歯周病?驚きの相関関係

―歯周病専門医が、医学的根拠をもとにわかりやすく解説します―

高市早苗首相が2月13日に関節リウマチの検査と歯科治療を行ったと毎日新聞にて報告されました。

皆さんからすれば、これは2つの診察をしたのかな?と思われるかもしれませんが、実は関節リウマチと歯周病は深い関係があるのです。

今日は、歯周病専門医として、患者さんにぜひ知っていただきたいことをお話しします。

歯周病の罹患が関節リウマチの発症に影響を

京都大学大学院医学研究科の研究グループが2015年に発表した研究では、関節リウマチ患者さんの血液を詳しく調べた結果、重要な事実が明らかになりました。リウマチ患者さんの多くに見られる「抗CCP抗体」という自己抗体があります。これは本来、体を守るはずの免疫が、自分自身の体を攻撃してしまう原因になる物質です。この抗体が作られるきっかけに、歯周病菌の代表である「ポルフィロモナス・ジンジバリス(P.g.菌)」が深く関わっていることが分かってきたのです。

このP.g.菌は、ほかの細菌にはない「PAD」という特殊な酵素を持っています。この酵素が、私たちの体のタンパク質を「シトルリン化」という変化をさせてしまいます。変化したタンパク質を免疫が異物、つまり敵だと勘違いして攻撃を始めてしまう。その結果として、関節リウマチの発症や悪化につながると考えられているのです。

歯周病がリウマチを「悪化」させるメカニズム

関節リウマチと歯周病は、どちらも慢性炎症性疾患という共通点があります。歯周病で炎症を起こした歯ぐきからは、炎症を引き起こす物質、いわゆるサイトカインが血液中に流れ続けます。それが全身を巡ることで、関節の炎症をさらに強めてしまうのです。

さらに、リウマチの炎症が強いと歯周病も悪化し、歯周病が悪化するとリウマチの痛みも強くなる、という負の連鎖が起こります。この悪循環を断ち切ることが、治療においてとても重要なんです。

リウマチ薬の効果を「歯科治療」が左右する?

リウマチ治療では、メトトレキサートや生物学的製剤など、免疫を抑える強力なお薬を使います。しかし、お口の中に重度の歯周病、つまり細菌の塊がある状態では、せっかくのお薬の効果が十分に発揮されないことがあります。実際に、適切な歯周病治療、たとえば徹底的な歯石除去などを行った患者さんのほうが、行わなかった患者さんに比べてリウマチの症状が改善したというデータもあります。

歯科治療は、もはやオプションではなく、リウマチ治療の大切な一部だといっても過言ではありません。

歯周病治療でリウマチが改善する?

関節リウマチの患者さんに、しっかりとした歯周病治療(歯石取りや歯ぐきの奥のクリーニング)を行ったところ、関節の炎症が落ち着いてきた、という報告があるのです。歯周病治療を受けた患者さんでは、「リウマチの活動性が弱まった」という結果が出ています。さらに、血液検査で見る炎症の数値(CRP)が下がったり、リウマチに特有の自己抗体である抗CCP抗体が低下傾向を示したという報告もあります。

お口の中の慢性的な炎症を減らすことで、体全体の炎症も少し落ち着く可能性があるということです。

リウマチ患者様特有の「歯みがきの悩み」

リウマチの患者さんには特有のお悩みもあります。手の指に痛みや変形があると、細かい歯ブラシの動きが難しくなりますよね。また、シェーグレン症候群の合併やお薬の副作用で唾液が減ると、お口が乾きやすくなり、歯周病が急速に進行しやすくなります。

そのため当院では、リウマチ患者さんの「通いづらさ」や「磨きづらさ」に配慮して、電動歯ブラシの活用や、負担の少ないプロフェッショナルクリーニングをご提案しています。

まとめ

関節リウマチの治療目標は、炎症を抑えて関節の破壊を防ぎ、生活の質を維持することです。そのために「お口のケア」がどれほど大切か、お分かりいただけたでしょうか。

京都大学の研究が示している通り、歯周病菌をコントロールすることは、リウマチの原因となる自己抗体の刺激を減らすことにもつながります。

関節に違和感がある方、すでにリウマチの治療を受けているけれどなかなか数値が安定しない方、そしてしばらく歯医者に行っていない方は、ぜひ一度歯科検診を受けてみてください。

お口をきれいにすることは、歯を守るだけではありません。あなたの関節、そして全身の未来を守ることにつながっているのです。

Reserveご予約

ご予約はお電話またはWEB予約からお願い致します。

※急なお痛みの場合にも出来るだけご対応します。
お急ぎの方はお電話にてご予約下さい。

ご予約はこちら
© デンタルクリニック青木
PAGE
TOP
お電話はこちら

03-6300-5536

×

木曜・日曜・祝日は休診となります。
学会などにより休診となる場合もございます。
受付は各診療終了時間30分前までとなります。

×