日本歯周病学会HPより
引用元　https://www.perio.jp/qa/cause/
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歯周病が「遺伝する」と言われる理由

1. 免疫や炎症の反応の強さ

体の免疫反応の強さが遺伝的に違うためです。人によっては、体の免疫反応が強く出やすかったり、炎症をおさえる力が弱かったりします。そうした体質の差が、歯周病の「なりやすさ」や「進行しやすさ」に影響します。

2. 骨や歯ぐきの質

歯を支える骨がもともと薄い方や、歯ぐきがやせやすい方は、歯周病が進行しやすい傾向があります。これも遺伝による体質のひとつです。

3. 唾液の性質や分泌量

唾液にはお口の中を洗い流し、細菌を抑える働きがあります。唾液が少なかったり、性質が変わりやすい方は、歯周病菌が増えやすい環境になりやすいのです。
また、若い頃から急に進行し歯が抜けてしまう「侵襲性歯周炎」は家族に同じ症状が出ることが多い病気です。
このように、「歯周病は完全な遺伝病ではないけれど、遺伝が関係している」病気なのです。

でも実際は「生活習慣」も大きく関係しています！

歯周病は遺伝的な体質だけで決まるわけではありません。
むしろ、日常の生活習慣による影響のほうが大きいと言われています。

・歯磨きの仕方や回数
・喫煙の有無
・ストレス
・食生活
・定期検診を受けているかどうか

これらが積み重なって、歯周病の発症や進行を左右します。
たとえば、家族の中でも「しっかり歯磨きして定期的にクリーニングを受けている人」は、同じ遺伝的傾向があっても歯周病を防げるケースが多くあります。

家族で気をつけたいポイント

歯周病は感染症です。なので、身近な人に歯周病菌が“うつる”可能性もあります。
同じコップや箸を共有することで、歯周病菌が口の中に入ることがあるからです。特にに夫婦や親子間では、知らないうちに菌が移っていることもあります。
幼児〜小学生くらいまでは、まだ口の中の環境が変化しやすく、歯周病菌が入っても「長く住みつかない」ことが多いです。
思春期以降の大人では菌が定着しやすくなるため、感染には注意が必要です。
そのため、

・家族全員で定期検診を受ける
・歯ブラシやコップを共有しない
・口の中の菌を減らすクリーニングを続ける

といった対策が有効です。

遺伝しても「予防」はできます！

たとえ遺伝的に歯周病になりやすい体質でも、
正しいケアと定期的なチェックを続けていれば、歯を守ることは十分に可能です。

・定期的な歯周検査（3〜4ヶ月に1回）
・毎日の正しいブラッシング
・フロス・歯間ブラシの活用
・規則正しい生活と食習慣

こうした習慣を積み重ねることで、歯ぐきの健康を長く保つことができます。

歯周病専門医から

歯周病は「遺伝で決まる病気」ではありませんが、なりやすい体質が受け継がれることはあります。しかし、そのリスクを知った上で早めにケアを始めれば、将来の歯を守ることは十分にできます。

「親が歯周病だから仕方ない…」とあきらめず、今日からできるケアを積み重ねていきましょう。また、大切な身近な人にうつさないためにも自身のお口の中の健康をもう一度見つめ直してみましょう。みんなでお口の健康を守っていくことが、一番の予防になります。

当院、デンタルクリニック青木では初期の歯周病から重度の歯周病までしっかりと治療を致します。噛むこと、食べること・話しやすさの自由を我慢しながら生活を送るのではなく、まずはご相談下さい。
※連携・提携している大学病院も御座います。

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