歯磨きの回数

歯磨きは何回すればよいのか、気になる方も多いでしょう。しかし、重要なのは磨く回数ではありません。歯周病予防のための歯磨きは、プラークを落とすことが大切です。回数が多くても磨き残しが多くては意味がありません。歯磨きが苦手な方や歯並びが悪くてプラークが溜まりやすい方は、1日1回でも良いので1本1本の歯を意識しながら、丁寧に歯磨きをしましょう。

歯磨きをするタイミング

歯周病菌は、口の中に残った食べかすをエサにして増えていきます。そのため、食後の歯磨きが良いと言われています。また、寝ている間は唾液の分泌が減少し、歯周病になりやすい状態です。そのため、就寝前は丁寧に歯磨きをしましょう。

ペングリップ

・鉛筆を持つように握る ・余計な力が入りにくく、小回りがきく

パームグリップ

・手のひら全体で握るように持つ ・ペングリップよりもブラッシングに力が入りやすい

適正なブラッシング圧とは

ゴシゴシと歯みがきをすることですっきり感を感じるという方は要注意です。ブラッシング圧が強すぎると歯肉の退縮のリスクがあります。これが知覚過敏や歯周病などの原因にもなってしまいます。適切な圧を知ることはお口の環境を守るためにも大切です。
さて、適正のブラッシング圧ですが、150g～200gです。これはハブラシを歯に当てた時、毛先が広がらない程度の力。みがくというよりも歯肉のマッサージをする感覚でやさしく、小さく小刻みに動かします。歯に付着する細菌の塊「プラーク」はのり状なので、適正な力でみがけば、力を入れすぎなくてもとれるんです。歯間になにか詰まった感覚があれば、強くハブラシを使って掻き出すのではなく歯間ブラシやフロスを併用しましょう。

歯ブラシ選びのポイント

歯ブラシのヘッド

歯ブラシのヘッドは大きいと早く磨けますが、歯ブラシが届きにくい部分が増えるため磨き残しが多くなります。お口の中をすみずみまで磨くためには、小さいヘッドの歯ブラシをおすすめします。一般的には縦が植毛３列で小さめの大きさが適正サイズです。ヘッドが大きすぎてしまうと奥歯や細かい部分へ毛先が届きにくく、磨き残しが多くなります。特に男性より女性はお口が小さい方が多いため、小さいサイズを選ぶことをおすすめします。

歯ブラシの持ち手

よく見る柄の形はストレートで突起のないものです。ですが、奥歯や見にくい部分を磨く時、磨きやすいように絵が少し曲がっているものもあります。持ってみて余計な力が入らず、手にフィットするものを選ぶのが１番ですが、あとは個人の好みになります。

歯ブラシの硬さ

歯ブラシの毛の硬さには「硬め」「ふつう（レギュラー）」「やわらかめ」があります。特に歯や歯茎に問題がなければ、「ふつう」を選んでよいでしょう。歯茎に炎症が起きている場合は「やわらかめ」を選ぶことで、歯茎への刺激をやわらげることができます。

歯ブラシの毛先

歯ブラシの毛先は大きく分けてフラット毛、テーパー毛、2段殖毛、ラウンド毛の4種類があります。

①フラット毛

毛先が平らになっている歯ブラシで接触面積が広いので歯面の清掃に向いています。ただし細かい部分には不向きです。

②テーパー毛

先端に向かって細くなっています。 歯と歯の間や歯周ポケットにも挿入しやすい形状です。主に歯肉の近くを磨くことをメインとしているため、比較的やわらかく歯肉溝に入りやすくなっています。そのため、歯周病予防の歯ブラシと位置づけられています。 しかし、歯面にあたる毛先の面積がラウンド毛と比較して劣るためプラークが付着しやすい方には不向きです。また、ラウンド毛と比べて耐久性が低いです。

③二段植毛

フラット毛とテーパー毛が組み合わさった歯ブラシです。 2種類の毛先で歯を効率よく清掃できるのが特徴です。

④ラウンド毛

歯ブラシの中で多いのがラウンドカットです。 フラット毛をラウンド加工し、歯面や歯肉を傷つけにくい形状になっています。角を落として丸みを持たせることで歯の面に接触する面積が大きくなり、歯面のプラークを効率よく除去できます。清掃性が高いため、プラークが付着しやすい方やブラッシングに自信がない方におすすめです。

歯ブラシの特徴でお口に合った選択を
〜電動歯ブラシ〜

電動歯ブラシは、手用歯ブラシを上手く使いこなせない人や、矯正装置を装着している人などにおすすめです。電動歯ブラシは歯面にブラシが届きやすくなるよう、手用歯ブラシに比べてヘッドが小さく作られているものが多いです。
ただ、使用方法を誤ると歯茎や歯面に損傷をきたす恐れがあるので十分に注意が必要です。
電動歯ブラシは「電動歯ブラシ」「音波歯ブラシ」「超音波歯ブラシ」の３つに分けられます。

①電動歯ブラシ

振動や反転などの運動によってプラークを除去します。振動数は毎分2,000〜10,000回程度と、機種によってさまざまです。毛先が上手く磨く部位に当たるとプラーク除去効率が高いので、磨く時間の短縮が可能です。
操作方法が簡単なので、細かい操作が困難な場合や矯正装置を装着している方に適しています。

②音波歯ブラシ

振動数は毎分30,000回の振動による音波エネルギーでプラークを破壊する音波方式、微振動タイプの電動歯ブラシの１つです。激しい唾液などの水分の振動は、歯周病原細菌の線毛を破壊し、細菌の構造にダメージを与えます。これは電動歯ブラシにはない特徴です。
歯周病の予防、歯列不正がある場合、細かい操作が困難な方(小児、障がいのある方、高齢者 etc…)、デリケートな補綴装置装着者(インプラント、審美修復補綴物 etc…)などに適しています。

③超音波歯ブラシ

柄の部分あたりに内蔵された超音波発振子が生み出す超音波と手の動きによってプラークを除去します。プラーク除去の点においては、補助的に利用していきます。
音波歯ブラシと同じですが、特に歯周ポケットが深い歯周病患者にも適しています。

歯ブラシは、手用でも、電動歯ブラシでもどちらがより磨けるということはありません。
しっかりブラッシングできていればどちらの選択でも大丈夫です。
下記の方には電動歯ブラシをおすすめしています。

歯磨剤とは？

歯磨きの時に使用する歯磨き粉を歯磨剤といいます。
お口の健康を整えるためには、毎日の正しいホームケアが重要ですが、ちゃんと歯が磨けているか（ブラッシングが適切か）に加え、どんな成分の歯磨き粉を使っているかも正しいホームケアを行う上でとても大事なことになります。

歯磨剤の種類

歯磨剤は化粧品と医薬部外品に分けられます。
化粧品：基本成分（清掃剤、湿潤剤、発泡剤、保存料,,,）だけが配合
医薬部外品：基本成分+薬用成分（虫歯予防、歯周病予防、着色除去、知覚過敏予防）が配合薬用成分はお口の中のお悩みに合わせて選ぶのをお勧めします

歯磨剤の効果

歯磨剤を用いずに歯ブラシだけでブラッシングをしても、丁寧に行うことでプラークを除去することはできます。
しかし、「むし歯予防」「歯についたステインの除去」などの十分な効果を得るのは歯磨剤を使用しないと困難です。
歯磨剤には、効率良く歯垢を除去する効果・プラークを付きにくくする効果があります。

歯磨剤の使用方法

歯磨剤は年齢に応じて適切な量を使用しましょう。
６か月～２歳　　　　３㎜程度
３～５歳　　　　　　５㎜以下
６～１４歳　　　　　１㎝程度
１５歳以上　　　　　２㎝程度
を目安に使用しましょう。

当院のオススメの歯磨剤

ルシェロ歯磨きペースト　ホワイトプレミアムケア

ホワイトニング前後の＋αケアに
①  弱アルカリ性で汚れを浮かす
「ルシェロ歯みがきペースト ホワイト」は弱アルカリ性。歯の表面に付着したステインを落としやすくします。
②  歯よりやさしい粒子で汚れを落とす
歯質より軟らかくキメ細やかな粒子を配合。高濃度に配合した粒子とブラッシングで落としにくいステインを除去します。
③  薬用成分で「やに」を落とす
薬用成分が、タバコの「やに」を溶解除去します。
④  フッ素が再石灰化を促進
薬用成分（フッ素）が歯質の再石灰化を促進し、むし歯の発生と進行を予防します。

弱アルカリ性のペーストがステインを浮かし、歯にやさしい粒子がステインを落としてくれます。着色が付いて気になる方やホワイトニングをして、白さをキープしたい方にオススメです！

Systema SP-Tジェル(システマ　SP-Tジェル)

歯肉の防御力を高めて歯周病を防ぐ無研磨ジェルタイプの歯磨剤です。

①4つの薬用成分を配合し、歯周病を防ぎます。
・酢酸トコフェロール（ビタミンE）配合で歯肉を防御します。
・トラネキサム酸配合で歯肉の炎症、出血を抑制します。
・β-グリチルレチン酸配合で歯肉の炎症を抑制します。
・イソプロピルメチルフェノール(IPMP)が、バイオフィルムの内部まで浸透・殺菌します。
②ラウロイルサルコシンナトリウムが浮遊菌を殺菌し、口臭を予防します。
③フッ化ナトリウムを1450ppmF配合。再石灰化を促進し、ムシ歯の発生と促進を防ぎます。
④粘性の高いジェルなので、歯肉や歯周ポケットに薬用成分が長くとどまります。
⑤弱ってきた部位を、やさしくじっくり磨ける研磨剤無配合組成です。

歯周病だけではなくフッ素もしっかりと入っているのでムシ歯予防にもおすすめです
また研磨剤が入ってないため、電動歯ブラシを使っている人も安心して使用できます。

アパガード　リナメル

一般的な歯磨き粉は、クレンザーのように研磨剤が汚れを削り取るのに対し、
このアパガードリナメルは、ナノ粒子薬用「ハイドロキシアパタイト」がプラークを構成している
バイ菌や多糖類（バイ菌が作ったバイ菌の巣。ベタベタ）を吸着してからめ取ってくれます。
ナノ粒子薬用ハイドロキシアパタイトがスゴイところがもう一つあります。
ナノ粒子薬用ハイドロキシアパタイトは歯の表面の傷を修復して、歯の表面をツルツルにしてくれます。
ツルツルになった歯の表面は、プラークが付きづらく、色素が染み込みにくくなります。
清潔で白い歯を保つお手伝いをしてくれます。
アパガードリナメルにはフッ素は含まれていません。
アパガードリナメルは、エナメル質とほぼ同じ成分でできているため、ミュータンス菌によって溶かされたエナメル質や初期虫歯に入り込み、再石灰化を促進させる効果があります。

歯磨きをしても歯のザラザラ感が気になる方一度ご使用ください。